キャラバンの維持費と内訳を解説!キャンピングカーやハイエースとも比較
キャラバンは、1973年に初代であるE20型が登場しました。
キャラバンは元々、キャブオーバータイプのバンとして製造された車種であるため、商用車として長年使用されていました。
しかし最近では、カスタムを楽しめることやゆったりとした収納スペースがあることから、アウトドア用の車としても人気を博しています。
また、安全運転サポート機能の一つである「衝突被害軽減ブレーキ」の搭載も注目を浴びています。
「衝突被害軽減ブレーキ」は、前方の物体に衝突する危険性を検知した際に自動ブレーキが発動し、衝突時の被害の軽減や事故を回避する機能です。
このように、キャラバンは機能性が高いうえに幅広い使用ができるため人気がありますが、気になるのが維持費でしょう。
そこで今回は、キャラバンにかかる年間維持費と内訳、ハイエースやキャンピングカーとどっちを買うべきなのか比較した結果をご紹介していきます。
キャラバンを購入するか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
キャラバンの月間・年間維持費と内訳
キャラバンの月間と年間維持費と内訳を解説します。
月間・年間維持費
キャラバンの月間、年間維持費の例を以下の表にまとめました。
ガソリン代は1リットル140円を年間1,000,000km、任意保険料は30歳で車両保険ありで計算しています。
【月間】
項目 | 月間の維持費 |
ガソリン代(レギュラー) | 13,410円 |
自動車税 | 3,292円 |
車検代 | 25,000円 |
任意保険料 | 8,384円 |
合計 | 50,086円 |
【年間】
項目 | 年間の維持費 |
ガソリン代(レギュラー) | 160,920円 |
自動車税 | 39,500円 |
車検代 | 25,000円 |
任意保険 | 100,610円 |
合計 | 326,030円 |
どの項目も個人差が大きいため、あくまで例として参考にしてください。
維持費の内訳
維持費の内訳は以下のとおりです。
- ガソリン代
- 自動車税
- 重量税
- 車検代
- 任意保険代
- 自賠責保険代
では、それぞれにかかる金額を紹介します。
ガソリン代
NV350キャラバンのガソリン代の例を型式別に表でまとめました。
なお、軽油は120円、レギュラーは140円に設定し、実燃費を元に計算しています。
【ディーゼル車(MVL6RGKE26KD5):軽油・実燃費1リットル9km】
走行距離 | 月間 | 年間 |
3000km | 3,333円 | 40,000円 |
5000km | 5,556円 | 66,667円 |
10000km | 11,111円 | 133,333円 |
【ディーゼル車(VW6E26):軽油・実燃費1リットル10.38km】
走行距離 | 月間 | 年間 |
3000km | 2,885円 | 34,615円 |
5000km | 4,808円 | 57,692円 |
10000km | 12,949円 | 115,385円 |
【ディーゼル車(VPE25):レギュラー・実燃費1リットル7.8km】
走行距離 | 月間 | 年間 |
3000km | 4,487円 | 53,846円 |
5000km | 7,479円 | 89,744円 |
10000km | 14,957円 | 179,487円 |
キャラバンは基本的に軽油を使用するディーゼル車が多く、ガソリン代を抑えやすい車両です。
ガソリン代を抑えたい方は、ディーゼル車を選ぶと良いでしょう。
自動車税
NV350キャラバンの自動車税の金額は、NV350キャラバンの排気量は2000ccまたは2500ccですので、36,000円〜43,500円程になるでしょう。
自動車税とは、排気量ごとに金額が定められている地方税です。
毎年4月1日時点で車を所有していることが確認された場合に支払い義務が生じ、車検証に登録している住所に請求書が届きます。
万が一、廃車にする場合は3月までに済ませておくと確実に支払いは発生しません。
支払い期限は毎年5月31日です。
支払いが滞ると車検を通せなかったり、最悪の場合は差し押さえが発生するため注意してください。
支払いは、コンビニもしくは金融機関、役所で支払う形となるでしょう。
ただし、自治体によっては以下のような方法で支払える場合もあります。
・口座振替
・スマートフォン決済アプリ(PayPay、LINE Payなど)
・Pay-easy(ペイジー)
・クレジットカード(ネットでの支払いのみ)
選択できる支払い方法については、納付書の裏側を確認してみましょう。
重量税
NV350キャラバンの重量税の金額は、エコカー減税対象外かつ車両重量が1680kgであるため、車両重量税は1年あたり16,400円です。
ただし、経過年数が13年以上18年未満で22,800円に、18年以上で25,200円にまで増額します。
重量税とは、車両の重量や購入してからの経過年数によって金額が定められている国税です。
毎月かかるものではなく、新規登録時や車検ごとに支払い義務が生じます。
よって、支払いが生じるタイミングで一括払いとなるでしょう。
車検代
車検費用は、法定費用・車検基本費用・部品交換費用が含まれます。
ただし、部品交換が必要でない場合は交換費用はかからず、法定費用や車検基本費用のみで済む場合もあるでしょう。
車両や車検依頼する店によって大きく費用は異なりますが、キャラバンは100,000〜110,000円が相場です。
以降からは、車検費用の内訳を説明します。
法定費用
法定費用は以下の項目が含まれた費用です。
- 重量税:16,400円以上
- 検査手数料(印紙代):1,800円
- 自賠責保険料(25か月):26,680円
上記の金額の場合、合計額は44,880円です。
自賠責保険料や重量税は変動するため一概にこの金額とはいえません。
よって、車検時には再度確認が必要です。
車検基本費用
車検基本費用は以下の項目が含まれた費用です。
- 車検代行手数料
- 24か月定期点検料
- 測定検査料
車検を行う場所によって金額が大幅に異なり、代行手数料に関してはユーザー車検を行うとかかりません。
部品交換費用
部品交換費用は、交換パーツやそのメーカーなどによって大きく変わります。
普段車に乗っている環境や走行距離などによって劣化具合は異なりますが、タイヤとブレーキに関しては2回目に受ける車検時に交換するケースが多い傾向です。
任意保険料
任意保険料は年齢や等級で異なり、年齢を重ねて等級が上がると保険料は安くなります。
ただし、必ずしも年齢が高いからといって安くなるとは限りません。
事故や修理などで保険を使うと等級が下がり、保険料が上がるためです。
保険料は保険会社によっても異なると同時に、削減できる項目でもあります。
対面型か通販型かで選ぶ、相見積もりで比較するといった方法で保険料と保証内容のバランスが良い商品を選ぶと節約できます。
対面型よりも通販型のほうが保険料が安い傾向のため、通販型を選択して保険料を節約するのも一つの選択です。
また、親や祖父祖母などから受け継いだ保険を使用している場合、現在の商品のほうが安いこともあります。
現在の状況や予算に合わせて保険の見直しや加入を検討しましょう。
自賠責保険料
自賠責保険料は、車を所有すると必ずかかってくる保険料です。
自賠責保険とは、事故により相手に何かしらの損害を与えた場合に救済を受けられる保険となります。
自賠責保険は、車を購入すると必ず加入するように法律で定められているのです。
自賠責保険料は、契約期間によって決められています。
契約期間 | 保険料 |
12か月 | 15,520円 |
13か月 | 16,380円 |
24か月 | 25,830円 |
25か月 | 26,680円 |
35か月 | 35,950円 |
36か月 | 36,780円 |
自賠責保険は、次の車検までの期間にプラス1か月分の期間で契約します。
1か月分の短期加入も可能ですが、割高になるため長期的に乗るのであればおすすめしません。
キャラバンはガソリン車とディーゼル車どっちが良い?
ガソリンとディーゼルどちらが良いのか比較してみました。
ガソリンとディーゼルのどちらを購入するか悩んでいる方、興味がある方はご覧ください。
動力性能の違い
ガソリン車とディーゼル車のエンジンの動力性能の違いは、軽快さがあるか力強さがあるかです。
ガソリン車は、エンジン本体やエンジンの回り方が軽快です。よって、スムーズな加速に優れています。
一方でディーゼル車のエンジンは、エンジンの回転数が低くてもしっかりとしたトルクを出すため、力強さを感じられるでしょう。
よって、積載量がある状態での坂道発進がガソリン車と比べてスムーズです。
ガソリン代の違い
ガソリン車とディーゼル車のガソリン代と比べると、安いのはディーゼル車です。
ガソリン車はレギュラーガソリンを使用しますが、ディーゼル車は軽油を使用するためガソリン代を抑えられるでしょう。
ディーゼル車は、購入時の費用がガソリン車よりも高額で多くの出費がかかります。
しかし、維持費を考えるとディーゼル車を検討するのも良いでしょう。
それぞれがおすすめの方
ガソリン車とディーゼル車がそれぞれおすすめの方は以下のとおりです。
ガソリン車 | ディーゼル車 |
|
|
乗り出し価格の詳細を比較すると、以下のようになります。
プレミアムGX:ガソリン車 | プレミアムGX:ディーゼル車 | |
新車価格 | 2,909,520円税込 | 3,504,600円税込 |
ボディカラー | インペリアルアンバー:54,000円 | インペリアルアンバー:54,000円 |
自動車取得税 | 74,000円 | 88,900円 |
自動車重量税 | 15,000円 | 20,000円 |
自賠責保険 | 30,460円 | 30,460円 |
自動車税 | 12月登録:4,000円 | 12月登録:4,000円 |
リサイクル費用 | 9,100円 | 9,100円 |
登録諸費用 | 49,299円 | 49,299円 |
諸費用合計 | 137,359円 | 147,259円 |
乗り出し合計価格 | 3,100,879円 | 3,705,859円 |
比較して出費額が異なるのは以下の項目です。
・新車価格
・自動車取得税
・自動車重量税
上記すべて安いのはガソリン車です。
新車価格はディーゼル車よりも595,080円安く、自動車取得税は14,900円、重量税は5,000円安くなっています。
車中泊のために買うならキャラバンとキャラバンベースのキャンピングカーどっちが良い?
車中泊のために買うなら普通のキャラバンとキャラバンベースのキャンピングカーのどちらが良いのでしょうか。
維持費と燃費の違いを比較してみましょう。
維持費の比較
キャンピングカー仕様の「GT NV350 キャラバン」の年間維持費の例と「 NV350 キャラバン」を比較します。
・定期点検費:16,720円
・車検費(ディーラー):123,240円
・自動車税:36,000円
・任意保険料:67,150円
車検費の内訳は以下のとおりです。
・車検基本料金:43,780円
・追加点検+交換部品:16,220円
・自賠責保険、重量税、印紙代など諸費用 63,250円
通常のキャラバンの車検費の相場は100,000〜150,000円であるため、上記の例ではキャンピングカーのほうが少し高めです。
ディーラーによる車検費用は、整備点検から行ってくれること、また質の高さなどにより高額傾向となります。
よって、ユーザー車検や別の業者代行であれば、キャンピングカーももう少し費用を抑えられるでしょう。
自動車税については、通常のキャラバンと変わらず36,000円です。
燃費の比較
ベースのNV350キャラバンのカタログと、キャンピングカーにカスタムした実燃費を比較しました。
結果、キャンピングカーにしたことによる燃費の変動は大きくマイナスになるようなことはないようです。
よって、キャンピングカーにカスタムした車両、ベースのままの車両のどちらを購入しても良いでしょう。
比較した表は以下のとおりです。
燃費項目 | NV350キャラバン(カタログ) | NV350キャラバン・キャンピングカーの燃費(実燃費) |
市街地 | 5.9km/L | 約5~7km/L |
郊外モード | 8.1km/L | – |
高速道路モード | 8.8km/L | 約8~9km/L |
キャラバンとハイエース購入するならどっちが良い?
キャラバンとハイエース、購入するならどっちが良いのか、以下の項目を比較していきます。
・人気車両の基本的なスペックの比較
・維持費の比較
・燃費の比較
・広さや積載量の比較
・小回りの良さの比較
・走行性能
ぜひ参考にしてください。
人気車両の基本的なスペックの比較
車種 | キャラバン
GRANDプレミアムGX (2WD・ディーゼル) |
ハイエース
スーパーGL (2WD・ディーゼル) |
車両価格 | 387万9,700円 | 375万5,500円 |
乗車定員 | 2~5人 | 2~5人 |
排気量 | 2,439cc | 2,754cc |
燃費(WLTC) | 12.4km/L | 11.3km/L |
エンジン | 2.4Lディーゼルエンジン | 2.8Lディーゼルエンジン |
最大出力 | 97kW | 111kW |
最大トルク | 370N・m | 300N・m |
車両重量 | 2,000kg | 1,930kg |
全長 | 4,695mm | 4,695mm |
全幅 | 1,695mm | 1,695mm |
全高 | 1.990mm | 1,980mm |
ホイールベース | 2,555m | 2,570mm |
荷室長 | 3,050mm | 3,000mm |
荷室幅 | 1,520mm | 1,520mm |
荷室高 | 1,320mm | 1,320mm |
最低地上高 | 160mm | 195mm |
最小回転半径 | 5.2m | 5.0m |
上記の表を比べると、キャラバンのほうが価格は高いが燃費が高く、荷物の収納スペースも50mm広いです。
最大出力はハイエースのほうが上であるため、加速を求めるならハイエースが良いです。
一方、荷物を詰んだ状態での坂道発進のスムーズさはキャラバンが上です。
小回りはハイエースのほうが0,2m小さいため、小回りのよさが欲しい方はハイエースが良いでしょう。
維持費の比較
ガソリン代や燃費は個人差が大きいため、今回の比較対象には含みません。
今回は、安定しない数値での比較ではなく、一律の金額があり車両によって変動する重量税や自動車税を比較します。
ハイエースの維持費
重量税は2000kg以下〜3kg以下までの車両があることに加えてナンバー登録は1・3・4・8があります。
よって、初度登録から13年未満の場合は、1年あたり6,600円〜2万4,600円です。
自動車税は2Lガソリン車の場合は1万6,000円〜3万6,000円、2.7Lガソリン車・2.8Lディーゼル車の場合は1万6,000円〜5万となっています。
NV350キャラバン
車両重量が2,000kg以下であるため、ハイエースに比べて重量税は安いです。
また、自動車税も年間39,500円〜45,000円であるため、ハイエースに比べて安く済みます。
維持費を抑えたいのであればキャラバンのほうが良いでしょう。
まとめ
今回は、キャラバンの購入を検討している方に向けて、維持費の目安をご紹介しました。
ライバル車であるハイエースと比較した結果、維持費が安いのはキャラバンです。
キャラバンの購入を検討している方は、本記事を参考にしてみてください。