使わないほうがいい?車一括査定のデメリット・トラブル事例と対処法

使わないほうがいい?車一括査定のデメリット・トラブル事例と対処法

※記事内に商品プロモーションを含む場合があります。

「車一括査定は便利なサービスって聞くけど、本当にデメリットはないの?」と悩んでいないでしょうか。

車一括査定とは、あなたの氏名・連絡先や売ろうと思っている車の情報を入力すると、近隣の車買取店が選択され、複数の車買取店に一括で査定依頼が行えるサービスです。

車買取店1社だけの査定依頼では、査定額が妥当なものかわからず、足元を見られる可能性があります。

しかし複数社で比較することで「〇社が〇〇万円付けるなら、うちは〇〇万円で買い取ります」のような競争が生まれ、結果的に高額買取につながります。

このように最高額での売却を狙える点や、あちこち買取店を探して回る手間を省いて一斉に申し込めるのが車一括査定のメリットですが、意外にもそのデメリットはあまり知られていません。

この記事では、車一括査定を実際に利用して分かるデメリットや、車買取におけるトラブルを対処法とともに解説します。

図解で分かる|車一括査定の仕組み

車一括査定の仕組み

車一括査定とは、近隣の車買取業者に一括で査定依頼ができるサービスです。車一括査定サイトの入力フォームに車種・年式・走行距離などの車両情報、氏名や連絡先、住所といった利用者の情報を入力し、送信することで、最大10~30社などに一括査定依頼ができます。

その後、買取業者が実車査定をおこなった上で査定額が提示されるので、最も高い査定額の買取業者を選ぶことで、高額買取が実現できます。

注意点として、オンラインで入力した車両情報だけでは詳細な査定額を算出できない(相場データや概算査定額程度にとどまる)ため、出張査定日や持込査定日を調整し、査定業者による実車査定をおこなう必要があります。

車一括査定のメリット

  • 複数買取業者を比較することで査定額が上がる
  • 一件ずつ査定依頼をする手間が省ける
  • 特定車種の買取に強い買取業者も見つけられる可能性がある
【2024年最新】車一括査定はどれも同じ?おすすめランキング徹底比較と利用のコツ

車一括査定のデメリットと注意点

車一括査定には前述のように大きなメリットがある一方で、いくつかのデメリット・注意点があります。サービスの仕組みとデメリットを正しく理解することで、かしこく車を売ることができるでしょう。

車一括査定のデメリット・注意点

  • 車買取業者からしつこく電話がかかってくる
  • 強引な買取・営業をされる場合がある
  • 地域によっては買取業者が見つからない場合がある
  • 買取業者がつながって、談合される可能性がある
  • 低年式車、過走行車、事故車など買取ができない場合も

車買取業者からしつこく電話がかかってくる

車一括査定の申込み後、多くの車買取業者から昼夜を問わず頻繁な営業電話、いわゆる鬼電がかかってくることは、最も大きなデメリットとして有名です。

業界内では、車一括査定を利用した方の実に約70%が「最初にアポをとった車買取業者と契約する」というのが通例とされています。このような現状から、車買取業者は競合他社に先んじて実車査定のアポを取ろうと、1分1秒を争って電話をかけてきます。

申込みから数秒後というおどろくほど早いタイミングで電話がかかってくるケースも珍しくありません。

また、一度電話がつながらなくても、数分置きに何度も電話をかけてきたり、他の業者と話さないような時間帯を狙って執拗に連絡を試みる買取業者もいます。特に深夜や早朝といった非常識な時間帯の連絡は、利用者側としても非常にストレスがかかるため、電話ラッシュが嫌で車一括査定は使わない、という人もいるようです。

営業電話を長引かせないために決めておくべきこと

車一括査定の仕組み上、実車査定のためには最低でも1件の車買取業者と連絡を取る必要があります。そのため、次に紹介する「買取業者からかかってくる電話を減らす方法を実践する」とともに、いかに電話を早く終わらせ、同じ買取業者が何度も電話をかけてこないようにするかがポイントです。

車買取業者が電話をかけてくる用事はシンプルで、本当に車を売る意思があるかどうか・いつまでに売りたいかの確認と、実車査定のアポを取りたいからです。つまりこれらを簡潔に伝えれば、同じ買取業者から査定日まで電話がかかってくることはありません。

電話を早く終わらせる・負担を減らすコツ

  • 査定日時を事前に決めておく(第〇候補日まで決めておくとアポが取りやすい)
  • 査定額を引き上げるため、同じ日時に複数の買取業者を呼んでもいい
  • 車一括査定を申込むのは電話を落ち着いて受けられるときにする(外出中などは避ける)

買取業者からの電話を減らす3つの方法

車買取業者から大量の電話がかかってくる、というデメリットですが、回避する方法はあります。

  1. 買取業者を絞り込める車一括査定を利用する
  2. オークション形式のサービスを利用する
  3. カーセンサー限定:備考欄に「メール連絡希望」と記載する

それぞれ解説していきます。

買取業者を絞り込める車一括査定を利用する

電話ラッシュを回避する方法の1つめは、「買取業者を絞り込める車一括査定を利用する」ことです。例えば中古車検索サイト大手のカーセンサーが提供する車一括査定は、査定申込時に業者のチェックを入れる・外すことで、査定依頼を送信する買取業者を絞り込むことができます。

これはカーセンサーで実際に車一括査定を依頼した際の入力画面です。車種情報を入力後…

カーセンサー査定の車種情報入力画面

氏名・郵便番号・連絡先を入力することで、対応エリアの車買取業者が近い順に5つ表示されます。そこで査定依頼を希望しない業者はチェックを外すことができます。

カーセンサー査定の業者チェック画面

注意点として、車買取大手のガリバーは、オートコールというシステムを導入しており、査定依頼を受けた瞬間に自動で電話がかかってくるようになっています。営業も強引という話もあり着信の数も多いため、電話が特に面倒な方はガリバーのチェックを優先的に外しておくことをおすすめします。

>>カーセンサーで愛車の最高額をチェック

また人気の車一括査定MOTAでは、違ったアプローチで利用者が電話に悩まされないように業者の絞り込みをおこなってくれます。

MOTAは車一括査定と後述のオークション形式を組み合わせたサービスです。申込みをすると、最大20社が車両情報から概算査定額をオンラインで入力、最短で当日の18時(14時59分までの申し込み)に概算査定額が確認できます。

その中から概算査定額上位3社のみが、利用者と直接電話連絡ができる仕組みになっています。業者を選んで絞り込むことはできませんが、高額査定額を提示した業者3社のみとの電話連絡であれば、許容できるという人も多いのではないでしょうか。

実際、この上位3社のみというMOTAの特徴は利用者から高く評価されていることが確認できます。

昔は売却時に何十社からも電話が鳴り止まなかったですが、これは良いシステムですね。また利用すること間違いなしです。

余計な営業の電話もなく、上位3社に絞って査定ができるので無駄がなく、価格も納得いくものでした。 また査定する機会がありましたらまた利用しようと思います。

通常の一括査定サイトよりも、しつこい電話連絡がなく、査定額の高いところをピックアップしてくれるシステムはとても良いと感じました。また利用する機会があれば利用したいと思います。

※引用:MOTA

>>MOTAで愛車の最高額をチェック

オークション形式のサービスを利用する

2つめの電話ラッシュ回避方法として、オークション形式が利用できるサービスを選ぶのもおすすめです。

オークション形式は、前述の車一括査定とは異なり、申込んだ車両情報を元に、買取業者が入札していく仕組みです。連絡窓口はオークション運営する会社のみとなるため、買取業者からの営業電話や交渉は一切ありません。

カーセンサーは、通常の車一括査定とオークション形式が選べるようになっています。車一括査定の入力フォームで「オークション」にチェックを入れることで、車一括査定とオークション形式を組み合わせて利用したり、オークション形式だけを選ぶこともできます。

カーセンサー査定のオークション形式選択画面

>>カーセンサーで愛車の最高額をチェック

一方で、オークション形式では買取業者との直接交渉ができず、通常の車一括査定に比べると買取額が低くなる傾向がある点、出品時の査定を詳細におこなうため時間がかかる点に注意が必要です。

買取業者からの営業電話はできるだけ減らしたい、でも高額買取してほしいという方は、先ほど紹介したMOTAがおすすめです。MOTAは車一括査定とオークション形式のいいとこ取りのサービスと言ってもよいもので、事前にオンライン上で概算査定額を業者が入札し、上位3社のみが利用者と直接交渉できます。

電話ラッシュを防止した上で、買取業者と直接交渉し最高額を目指すことができるのが画期的なシステムといえます。

>>MOTAで愛車の最高額をチェック

カーセンサー限定:備考欄に「メール連絡希望」と記載する

前述の2つの方法とは異なり、カーセンサーに限った対策ですが、申込時の備考欄に「電話ではなくメール連絡希望」と記載する方法もあります。

カーセンサー査定のメール連絡希望記載箇所

上記画像のように、連絡希望時間帯を記入する備考欄に「電話でなくメール連絡希望」と記載することで、車買取業者がメール連絡に変更してくれる可能性があります。

ただ、車買取業者がこの記入内容を確認するとは限りませんし、確認していてもやはり手早くコンタクトが取れる電話を優先することもあるでしょう。SNS上には「メール連絡希望と書いたのに電話がかかってきた」という事例もあります。

そのため確実な方法ではなく、前述の2つの方法と併用したり、サブ的な対策として考えておくとよいでしょう。

強引な買取・営業をされる可能性がある

車一括査定の申込み後、車買取業者から連絡が入り、実車を確認する出張査定(実車査定)へと進みます。出張査定では、写真や入力した車両情報だけでは把握できないボディの傷・凹みや車両の細部を詳しくチェックし、最終的な査定額を算出します。

出張査定は自分で車を買取業者に持ち込む必要がないので便利なのですが、注意すべきなのが、「今日中の決断をお願いします」「この価格で買い取れるのは本日限りです」といった、プレッシャーをかけてくる強引な営業手法です。

また、「この年式・走行距離では、これ以上の買取額は望めません」「修理すれば価値が下がるばかりです」など、営業マンから不安を煽るような説明を受けることもあります。

特にトラブルにつながりやすいのは、出張査定を呼んだ手前、時間的な制限や断りづらい雰囲気に流されて、十分な検討をしないまま不本意に契約してしまうケース。

車一括査定サイトの申込み自体は簡単にできますが、実際に車を売却するには先ほどお伝えした申込後の電話含め、以下のような手順が必要です。

  1. 車買取業者からの電話への対応(申込後数日間は特に頻繁)
  2. 出張査定日の調整
  3. 査定時の立ち会い(1社あたり30分~1時間程度)
  4. 詳細な査定額交渉や契約条件の確認
  5. 必要書類の準備と確認

例えば3社に査定を依頼した場合、出張査定立ち会いだけで一日を費やすことも珍しくありません。また、買取業者との価格交渉にも相応の時間と労力を要するため、前述のように時間的なプレッシャーに負けて強引な契約をさせられることがあります。

実際、国民生活センターにも下記のようなトラブル事例が報告されています。

査定時に強引に契約させられ、車を持っていかれた
インターネットで一括査定サイトを利用し査定を依頼したところ、5社から連絡があり、その中の1社が自宅へ査定に来た。「ドアに修理歴がある。事故車なので 15 万円だが、今日すぐに引き渡せば 25 万円で買い取る」と言い、強引に契約させられ、車を持っていってしまった。契約書は携帯電話にメールで送付され、紙の書面は受け取っていない。30 分後に担当者へ「他社の査定額と比較したいので車を戻してほしい」と伝えたが、「今から車を返すのは面倒だ。他社にはこちらから連絡する」と言い、返してもらえない。25 万円も受け取っていない。解約して車を取り戻したい。 (70代女性)
※引用:独立行政法人 国民生活センター

事業者が居座り帰らない様子だったので、やむなく契約してしまった
査定のため、午前に1社、午後に2社、自宅訪問を依頼した。午前中に来た事業者からは、査定後、買取額として約 320 万円が提示された。「午後に来る2社の査定額も聞いてから決めたい」と伝えたところ、非常に強引な態度で居座られ、契約するまで帰らない様子だったので、やむなくタブレットに署名して契約した。午後の2社の査定額は午前の事業者よりも高かったため、午前の事業者に断る電話をしたところ、「解約はできない。どうしても解約するのであれば店に来て、免許証を出してもらうことになる」と言われ、その後も 20 回近く電話がかかってきた。強引に勧誘され、やむなくサインしたのに店に行かなければ解約できないのか。(20代男性)
※引用:独立行政法人 国民生活センター

このような事態を避けるため、特に以下のポイントを意識することが重要です。

  • 事前に複数の買取業者から査定を受けることを宣言しておく
  • 契約即決を求められても、必ず考える時間を要求する
  • 時間的余裕がないタイミングで出張査定を呼ばない
  • 商談の際、不安な場合は信頼できる人に同席してもらう(1人で対応しない)
  • 契約書にサインする前に、必ず細かい条件まで確認する
  • 不審な点があれば、消費者センターに相談することも検討する

地域によっては買取業者が見つからない場合がある

車一括査定の利用可能エリアには、地理的な制限が存在することがあります。特に注意が必要なのは以下のような地域です。

  • 離島や過疎地域
  • 豪雪地帯
  • 主要都市から離れた郊外
  • 公共交通機関のアクセスが限られている地域

このような地域では、対応可能な買取業者が著しく少なかったり、そもそも車一括査定の対象外となっている可能性があります。

車一括査定で「買取業者が見つかりません」となる場合、地元の中古車販売店や全国対応の車買取業者に直接相談することも検討しましょう。

買取業者がつながって、談合される可能性がある

車一括査定サイトを利用する際の作戦として、複数の車買取業者を同じ日時に呼んで一度に実車査定を受けることで、時間を効率的に使える・かつ疑似的なオークション(入札)状態を作って査定額を吊り上げるという方法があります。

これは確かに有効な場合もあり、車の売却経験が豊富な方や、車一括査定の利用に慣れている方が多く使う方法です。

ただ、車買取業者の間でもこれは常套手段として浸透しており、対策を取られて逆効果になるケースもあります。

車一括査定に参加している車買取業者は地域ごとにある程度固定されており、同じ車買取業者の営業マンが顔を合わせることが少なくありません。

営業マン同士が親しい関係を築いていることも多く、時には非公式な情報交換が行われることもあるようです。例えば以下のようなコミュニケーションです。

  • 今回はうちは辞退するつもりだから、そちらに譲りますよ
  • 〇〇万で提示しようと思ってますが、そちらはどうですか?
  • 今回の車両はうちに買い取らせてほしいです。次は譲りますから

このようなやり取りによって、車買取業者同士が事前に査定額について密かに相談し、価格を抑えるための暗黙の了解がなされてしまう可能性があります。

余計な競争をしないことで査定額が上がることもなく、車買取業者からすれば安く買い取れるという旨味があります。結果として、本来であれば期待できたはずの高額査定を逃してしまう可能性があります。

対処法は出張査定日をずらすこと

この対処法はシンプルで、談合が心配な場合はなるべく車買取業者が顔を合わせないようにすればいいのです。

車一括査定を通じて査定申込をした場合、車買取業者からは「他の車買取業者に申し込んでいるか」を判断することはできません。

おそらくあの会社にも査定依頼が行っているだろう、という推測はされるかもしれませんが、憶測で競合他社にコンタクトを取る可能性は少ないはずです。

そのため、出張査定日時を同じにしなければ、事前に情報交換がおこなわれる可能性を低くできます。

低年式車、過走行車、事故車など買取ができない場合も

多くの車買取業者は、買い取った車両を中古車としてオークションや自社の中古車販売店で再販することで利益を得るビジネスモデルとなっています。そのため、以下のような車両は、車一括査定後に電話がかかってきたとしても、実車査定を断られる可能性があります。

  • 初年度登録から10年以上経過している(10年落ち以上)車
  • 走行距離が10万キロを超える車
  • 事故歴(修復歴)がある車
  • エンジンがかからない不動車
  • その他、重大な故障がある車両

車買取業者は、出張査定や陸送にかかる経費に見合う利益が見込めるかどうかを事前情報や電話での聞き取りから判断します。中古車として値段がつかない・再販が困難と判断された場合は、査定自体が断られてしまうことがあります。このような場合は、古い車・廃車専門の買取業者に査定依頼をすることをおすすめします。

上記、10年落ち以上の車や走行距離が10万キロを超える車は断られるケースがあると書きましたが、このような車でも価値がゼロになるわけではありません。適切なメンテナンスがされていれば20年落ち・20万キロを超えても走り続けられるケースも多く、日本車のニーズが高い海外への輸出・交換用パーツの供給元、鉄スクラップとしてなど、日本国内で中古車として売れなくてもお金に替える手段はあります。

古い車や廃車に強い車買取業者はこのようなネットワークを豊富に持っていますので、車一括査定を申込んだのちに実車査定を断られた場合は、下記専門業者に問い合わせしてみましょう。

「古い車の買取」ならソコカラ、カーネクストがおすすめ

上記のように車一括査定を申込んでも実車査定を断られてしまった場合は「ソコカラ」「カーネクスト」がおすすめ。

車買取業者ごとに得意・不得意があり、古い車や廃車買取というカテゴリーで、この2業者はかなりの強みを持っています。

ソコカラ

「ソコカラ」は、豊富な海外ネットワーク(貿易相手国110カ国以上)や中間マージンをカットした自社オークションを活用することで、古い車でも高値買取が可能。自社配送網で配送コストカットし、買取額に還元しています。本田圭佑さんを起用したテレビCMでも知名度が上昇しています。

カーネクスト

「カーネクスト」も同様で、独自の海外販売網により、需要のある国への輸出・パーツ販売、資源としてのリサイクルによって古い車にも価値を生み出し、高額買取を実現しています。WBCの公式スポンサーで知名度も急上昇しています。

どちらも全国対応、電話一本・来店不要で査定から契約まで完結します。店舗に行く時間がない方、動かない車なので店舗に持ち込めない方も安心ですね。

動かない車でも、保管場所までレッカーで引き取りに来てくれます(引取り代無料)。

ソコカラ・カーネクストの2社に査定依頼をして査定額を比較し、少しでも高く売れそうなところを選んでみましょう。

>>ソコカラで愛車の最高額をチェック

>>カーネクストで愛車の最高額をチェック

古い車の買取については下記記事で詳しく解説しています。

20年落ちの古い車・ボロボロの車でも買取は可能!おすすめな売り方と高額査定のコツ

車一括査定でも要注意|車買取業者とのトラブル事例

車一括査定自体のデメリットではありませんが、参加業者の一部には残念ながら悪質な車買取業者が存在するのも事実です。

ここでは、車買取業者による契約時のトラブル事例と対処法を解説します。

契約後に査定額が下がる(再査定)

「実は事故車だった」「故障していることが判明した」「予想以上の修復歴がある」などと、契約後に買取業者から突然連絡が入り、当初提示された査定額を大幅に下げようとするトラブルが発生するケースが報告されています。

修復歴を告げ、2回も査定して決まった売却額が、突然減額された
車を売却しようと店舗へ出向き査定を受けた。その後、再び同じ店舗で、駐車中にフロント左側をぶつけられ修理した等の修復歴を全て告げたうえで再度査定してもらい、提示額に納得して契約した。ところが一昨日事業者から、「車をオークションに出したら、事故車扱いとなった。契約金額から約 30 万円減額してもらえないか」と連絡があった。2回も査定したうえで契約したのに納得いかない。契約通りの金額を支払って欲しい。(40代男性)
※引用:独立行政法人 国民生活センター

この背景には、競合他社との競争に勝つために、意図的に高額な査定額を提示し、契約後に様々な理由をつけて値引きを迫る悪質な業者が存在することも事実です。特に業界内で評判の良くない新規参入業者や、過度な成果主義を採用している一部の買取業者に、このような傾向が見られます。

このようなトラブルを未然に防ぐためには、以下のような対策が効果的です。

  • 査定時には、自身で把握している不具合や故障、外装のキズ・へこみなどを漏れなく申告する
  • 査定スタッフの前で車両の状態を細かく確認し、その場で記録を取ってもらう
  • 重要な箇所の写真撮影を依頼し、記録として残してもらう
  • 契約書に記載される車両状態の記述を必ず確認する

特に、競合他社と比べて極端に高額な査定額を提示してくる車買取業者には注意が必要です。

「営業マンを怒らせてせっかくの高額査定を撤回されるかもしれない」と悩むかもしれませんが、必ず提示された査定額の根拠について具体的な説明を求め、その説明に合理性・妥当性が感じられない場合は、一旦契約を見送って帰ってもらうことをおすすめします。

時間を置いて考えてみた結果、妥当な金額と判断できれば、追って連絡を取って契約すれば問題ありません。

また、世の中には車種・グレード・年式・走行距離などを入力することで、匿名/個人情報の提供なしで車買取相場を調べられるサイトがあります。相場の根拠データがそれぞれ異なるため、表示される買取相場に差があるケースもありますが、果たしてこの査定額は妥当なのか?お得なのか?と心配になった時にはいくつかのサイトで相場を調べてみましょう。

もちろん、車一括査定を申込む前にある程度の相場を把握しておきたいという場合にもこれらの調査は有効です。

車買取相場が匿名・個人情報なしでわかる!便利サイト14選と利用方法

高額なキャンセル料を請求される

車買取業者との契約後に、より好条件の査定額を他社から提示された場合や、やむを得ない事情でキャンセルが必要になる場合があります。このような場合、必ず既存の契約を適切な手順でキャンセルしてから、新たな契約を結ぶようにしましょう。

安易な二重契約は、あなた自身が損害賠償請求などの法的責任を問われる可能性があり、深刻なトラブルに発展する恐れがあります。

しかし正当なキャンセル理由があっても、一部の業者が不当に高額なキャンセル料や違約金を請求するというトラブルが後を絶ちません。具体的には、「手続き費用」「機会損失」「営業補償」などの名目で、実際の損害額を大きく上回る金額を請求されるケースが報告されています。

契約後すぐにキャンセルを申し出たら、高額なキャンセル料を提示された
一括査定サイトに登録後、事業者が来訪して査定し「15 万円で買い取る」と言われた。「少し考えたい」と伝えると、「特別に 50 万円で買い取る」と言うので契約した。その後、別の事業者から「70 万円で買い取る」と言われ、最初の事業者へキャンセルを伝えたところ、「キャンセル料が10 万円かかる。75 万円で買い取るのでキャンセルしないでほしい」と言われた。キャンセル料は一律で決まっており、契約書の約款に書いてあるという。車を引き渡しておらず、売却代金も未受領、名義変更の手続きもしていないのに、キャンセル料が高額すぎる。納得がいかない。(20代男性)
※引用:独立行政法人 国民生活センター

消費者契約法第9条1号の規定では、「事業者(買取業者)に生じる平均的な損害額を超える部分については無効」と明確に定められています。つまり、買取業者は実際に発生する損害額(書類作成費用、人件費、機会損失など)を超える金額をキャンセル料として請求することは法的に認められていません。

また、契約書に記載されているキャンセル料であっても、契約からキャンセルまでの時間が短い場合や著しく高く設定されている場合など、事業者に生ずべき平均的な損害額を超える部分については、消費者契約法第9条第1号によって無効となる可能性があります。
※引用:独立行政法人 国民生活センター

そのため、提示されたキャンセル料が不当に高額だと感じた場合は、以下のような対処法をおすすめします。

  • キャンセル料の具体的な内訳と算出根拠の説明を求める
  • 不当な請求項目があれば、法的根拠を示しながら毅然と拒否する
  • 必要に応じて消費者センターや法律の専門家に相談する
  • 内容証明郵便でのキャンセル通知を検討する

悪質な買取業者の被害にあわないために:優良車買取業者に絞って依頼する

もちろん、このような悪質な車買取業者はごく一部です。しかし、複数の車買取業者に依頼するサービスの仕組み上、余計なリスクはできるだけ排除しておきたいものですよね。

そこで有効なのは「優良な車買取業者に絞って一括査定依頼をする」ということです。

カーセブン

例えばカーセブンはフランチャイズ方式をメインに店舗展開をおこない、全国に160店舗を構える大手車買取業者ですが、顧客の安心・安全な車買取のために「クルマ買取安心宣言」という5つの約束を提示している点が特徴です。

クルマ買取安全宣言

筆者から見ても、カーセブンのこれらの約束は、先ほど紹介した車買取で発生しうるトラブルを徹底的に防止しようとしている姿勢が伺えます。特に下記項目は、ピンポイントで車買取のトラブルに切り込んだ内容と言えます。

  • いかなる場合でも契約後の減額は一切しない
  • キャンセルは車両の引き渡しから7日間は電話一本で可能
  • 上記の期間内であればキャンセル料は一切かからない

カーセブン社長の井上貴之氏は、自動車業界の健全化を推進するJPUC(一般社団法人日本自動車購入協会)の代表理事を務めており、カーセブンがこれだけ車買取のトラブル防止に真摯な姿勢を見せているのも納得できます。

車買取の満足度と安心を徹底する姿勢から、特に信頼できる車買取店と言えるでしょう。

>>カーセブンで愛車の最高額をチェック

適正買取店認定をクリアした買取業者に依頼する

優良な車買取業者の基準として、前述のJPUCが定める「適正買取店認定」をクリアした買取業者かどうかをチェックする方法があります。

適正買取店認定とは、車を売る際に悩まされる「しつこい勧誘」や「不当なキャンセル」等の問題を解消するため、JPUCが定めた制度です。

この制度は、車買取における消費者保護を目的としており、認定には厳格な要件が設けられています。

主な認定基準には、JPUCが実施する「適正買取店研修」の修了者が1名以上在籍していること、JPUC標準のモデル約款に適合した契約書を使用していること、過去3年以内に消費者庁等からの警告措置を受けていないことなどが含まれます。

また具体的な行動基準として、同じ顧客への1日10回以上の電話連絡の禁止や、消費者トラブル発生時の7営業日以内の対応完了など、消費者の立場に立った項目が定められています。また、すべての認定店には消費者相談室の連絡先を明示することが義務付けられており、トラブル発生時の相談窓口として機能しています。

認定をクリアした車買取店は、基本的に公式ウェブサイトにその旨が記載されています。前述のカーセブンは、JPUC代表理事が代表を務めることからも、全国展開する車買取店として初めて全店舗でこの認定を取得しています。

車一括査定で買取業者を絞り込む

そして先ほどお伝えしたとおり、車一括査定には申込時に買取業者の選択・絞り込みができるものがあります。

カーセンサーでは最大30社に同時依頼ができるため、カーセブンをはじめ、当サイトが客観的な指標からまとめたおすすめ車買取店を参考に、業者を選択してみてください。※地域によって車買取店が対応していない可能性があります。

>>カーセンサーで愛車の最高額をチェック

車買取店おすすめランキング

  1. カーセブン
  2. アップル
  3. ネクステージ
  4. オートバックス
  5. ラビット
  6. カーチス
  7. ユーポス
  8. ガリバー

古い車の買取はソコカラ・カーネクストがおすすめ

車買取のおすすめについては下記記事で詳しく解説しています。

本当におすすめできる!2024年・車買取店ランキングTOP8と高額買取のコツ

まとめ

Q:車の一括査定のデメリットとは?

A:車の一括査定のデメリットは、主に以下の5点です。

  • 車買取業者からしつこく電話がかかってくる
  • 強引な買取・営業をされる場合がある
  • 地域によっては買取業者が見つからない場合がある
  • 買取業者がつながって、談合される可能性がある
  • 低年式車、過走行車、事故車など買取ができない場合も

Q:車一括査定のデメリットを回避する方法はありますか?

A:買取業者からのしつこい電話や強引な営業を避けるため、主に下記のような対処法があります。1つのデメリットに対してさまざまな対処法がありますので、可能なものを組み合わせて活用してみてください。

デメリット 対処法
車買取業者からのしつこい電話 買取業者を絞り込める車一括査定を利用する
オークション形式のサービスを利用する
※カーセンサー限定※備考欄に「メール連絡希望」と記載する
出張査定日をあらかじめ決めておく(短時間・一度で電話を終わらせる)
強引な買取・営業を受ける場合がある 事前に複数の買取業者から査定を受けることを宣言しておく
優良な買取店に絞って査定依頼をする
適正買取店認定制度に合格した買取店に依頼する
契約即決を求められても、必ず考える時間を要求する
時間的余裕がないタイミングで出張査定を呼ばない
商談の際、不安な場合は信頼できる人に同席してもらう(1人で対応しない)
契約書にサインする前に、必ず細かい条件まで確認する
不審な点があれば、消費者センターに相談する
地域によっては買取業者が見つからない場合がある 地元の中古車買取店や、オークション形式のサービスを利用する
買取業者間で談合される可能性がある 同じ日時に出張査定を組まない
低年式車、過走行車、事故車など買取ができない ソコカラ」「カーネクスト」など、古い車や廃車専門の車買取業者に直接依頼する

Q:車の一括査定のメリットとは?

A:車の一括査定のメリットは以下のとおりです。

  • 複数買取業者を比較することで査定額が上がる
  • 一件ずつ査定依頼をする手間が省ける
  • 特定車種の買取に強い買取業者も見つけられる可能性がある

Q:車一括査定は危険?使わない方がいい?

A:結論からいうと、デメリットを恐れすぎて使わないのはもったいないサービスといえます。

それだけ複数社で比較するという売り方は高額査定につながる部分が大きく、ディーラー下取りと比べて

数十万円の違いが出るケースも珍しくありません。ですがデメリットがあるのも事実ですので、何も準備せずに申込むと鳴りやまない電話に悩まされることになります。

そこで上記の対処法を参考に、うまくデメリットを打ち消せるように利用してみてください。

車一括査定側もデメリットや注意点を認識しており、「カーセンサー」「MOTA」のように買取業者が絞り込めたり直接連絡が取れる業者を限定したりと、利用満足度が上がるような取り組みを続けています。

一覧に戻る

PAGE TOP