キャラバンを全塗装すると費用はどれくらい?注意点やメリット、デメリットを紹介

キャラバンは一般的な車と比べて大きく目立ちやすいので、思い切って車体全体の色を変えたいと考える方は少なくありません。

しかし、実際塗装する費用がどのくらいなのか知らない方も多いのではないでしょうか?

この記事では、キャラバンの全塗装にかかる費用の相場や注意点、さらに全塗装を行うメリットやデメリットについて詳しく解説します。
キャラバンの車体を新しくするための費用や方法を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

キャラバンの全塗装にかかる費用

さっそくキャラバンの全塗装にかかる費用を紹介します。
キャラバンの全塗装にかかる費用は、約70万円が一般的な価格です。

しかし、塗装方法や工程方法、依頼する業者によって金額は大きく異なります。

ここでは、全塗装にかかる費用相場から塗装方法や工程方法、依頼業者によって異なる費用を紹介します

全塗装の相場

車の全塗装の相場は車種によって異なります。

軽自動車 約50万円前後
ミニバン 約70万円前後
小型自動車 約60万円前後

この中でもキャラバンはミニバンにあたるので、約70万円前後が全塗装にかかる費用相場となります。

よりこだわりたい方は先ほど紹介した相場よりも高くかかり、場合によっては100万円前後かかることもあります。

塗装方法で値段が変わる

全塗装は塗装方法で値段が変わります。
塗装方法は、以下の7種類に分けられます。

種類 特徴や金額
ソリッド塗装 ・シンプルな単色塗装で、比較的簡単に塗装できる

※ホワイトやブラックは、塗装にテクニックが必要なので2万円前後高くなります

メタリック塗装 ・塗料の中にアルミの粉(アルミフレーク)が含まれている

・光が当たると反射してキラキラ光る

※ソリッド塗装より5万円程度高くなります

マイカ塗装 ・雲母(マイカ)と呼ばれる鉱物が混ぜられた塗料

・柔らかく、複雑な反射と光沢を作り出す

パール塗装 ・光が当たると真珠のような輝きを見せる

※ソリッド塗装より8万円程度高くなります

マジョーラ塗装 ・2種類以上のカラー変化を持つ

・見る人の位置によってカラフルな色に見える

キャンディー塗装 ・キャンディー(飴)のような透明で光沢のある塗料を使用した塗装

・メタリック塗装の上に塗装することで、ツヤや深みを出す

クリア塗装 ・無力透明な塗料を使用した塗装

・仕上げやツヤ出し、保護コーティングとして使われる

紹介した中で「ソリッド塗装」が基本的に使われる塗装方法で、手軽に行え、費用がもっとも安くなっています。
それ以外の塗装は、特別な技術が必要となるため料金も高くなります。

工程方法で値段が変わる

車の全塗装の相場は、工程方法でも変わります。

工程方法は以下の3つの方法があります。

  • ・簡易オールペン
    ・一般的オールペン
    ・完全オールペン

オールペンとは、全塗装のことを言います。
それぞれ工程方法が異なりますので、ここで詳しく紹介します。

簡易オールペン

簡易オールペンとは、簡易という言葉の通り塗装工程が手軽なオールペンのことです。

具体的にはミラーやバンパー、テール、ライトなどの車のパーツを取り外しせず、マスキングテープを貼り付けて塗装がつかないようにする方法です。

費用がもっとも安いところがメリットで、パーツを外さない分コストが抑えられます。

反面、パーツを外さない方法なので塗装できない場所があったり、マスキングの境目に塗料が付きすぎて盛り上がってしまう可能性があったりするところがデメリットです。

そのため、全塗装より部分塗装にほうが向いている塗装方法です。

一般的オールペン

一般的なオールペンは、外せるパーツのみを取り外して塗装する方法です。
この方法は、全塗装の中でも最も一般的に利用されています。
外せないパーツはマスキングテープで処理します。

この方法のメリットは、車に負担のないパーツのみを外して塗装するので、車に負担が少ないことです。

仕上がりは簡易オールペンよりも良くなりますが、パーツを外す工程が加わるため、費用が高くなります。
また、すべてのパーツを外すわけではないため、完璧を求める方には少し物足りないかもしれません。

完全オールペン

完全オールペンとは、車の取り外せるパーツをすべて外してから塗装する方法です。

車外パーツだけではなく車内パーツも取り外す方法なので、仕上がりは完璧と言えるほどになります。

しかし、その分費用は高くなるため、コストをかけずに全塗装したい方には向いていません。
また、車の取り外せるパーツをすべて外せる業者でないとできない方法となるので、完全オールペンをしたい方は、行える業者を探さなければなりません。

全塗装する期間

全塗装する期間は、塗装方法や工程方法によって大きく変わってきます。
目安としては、3週間〜1ヶ月はかかることを覚えておきましょう。

しかし、元の車のカラーと大きく違う色で塗装する場合は、1ヶ月以上を要することもあります。
そのため、依頼する業者に事前に確認しましょう。

また、紹介したように全塗装の完了までは長い期間が必要です。
日常的に車を使用する方は、車に乗れないことが考えられますので、代車やレンタカーを利用できるかを確認しておくと安心できます。

業者によって費用が異なる

全塗装は、業者によっても費用が異なります。
また、先ほどお伝えしたとおり工程方法によっては、できない業者もあるため、ここで確認しておきましょう。

全塗装できる業者は以下の4つです。

  • ・ディーラー
    ・板金塗装業者
    ・車整備工場
    ・カー用品店

ディーラー

ディーラーは料金相場だけで見ると少々高めですが、丁寧な作業と仕上がりが期待できます。

しかし、全塗装を受託してくれるディーラーは一部のみで、ほとんどの業者が外部委託されています。
また、同じメーカーのものしか受けられない場合もあるので注意が必要です。

しかし、外部委託といっても信頼のある業者へ依頼するため、技術の高い塗装を受けられます。

板金塗装業者

板金塗装業者は塗装を専門としている業者なので、仕上がりに期待ができる業者です。
また、ディーラーと提携しているところも多く、塗装方法や工程方法もほとんどのことが可能です。

代車やレンタカーなどのサービスを受けられるところは少ないですが、料金はディーラーと比べて安く、コストパフォーマンスに優れています。

車整備工場

車整備工場は、車の整備を専門としたところなので、業者によっては全塗装ができない場合があります。
できない場合は外部委託されていますが、大手であれば自社の設備を持っているので依頼可能です。

料金は外部委託するかどうかで変わってきますが、板金塗装業者と同じくらいになります。

カー用品店

カー用品店は、ディーラーと同様に外部委託となることがほとんどです。

料金はもっとも安い傾向ですが、委託先によっては仕上がりがあまり良くないことがあるので、注意が必要です。

キャラバンの全塗装をDIYでする方法

キャラバンの全塗装を業者に任せると、通常の車と違って車体が大きいので、塗装する費用も高くなります。
そのため、費用を安く抑えて自分で塗装できないかと考える方も多いのではないでしょうか?。

ここでは、キャラバンの全塗装をDIYでする方法を紹介します。

必要なものを用意する

まず、全塗装に必要なものを用意します。

【全塗装に必要なもの】

  • ・耐水ペーパー(320番・600番・1000番・1500番・2,000番)
    ・シリコンオフ
    ・スポンジ
    ・新聞紙
    ・マスキングテープ
    ・マスキングシート
    ・サーフェーサー(下地塗料)
    ・塗料用のカラーの缶スプレー
    ・コーティング用のクリアカラーの缶スプレー

キャラバンを全塗装する場合は、塗料やコーティング用のスプレーの量を多めに用意しましょう。

塗装前の下準備をする

次に塗装前の下準備を行います。

【下準備】

  • ・洗車をして汚れや水分をしっかりとる
    ・ライトやフロントガラスなど、塗装しないところにマスキングテープを貼る
    ・ボディの表面を320番の耐水ペーパーで磨く
    ・600番の耐水ペーパーで磨く
    ・シリコンオフで油分を除去する
    ・サーフェイサーを薄く吹き付けて乾燥させるを数回繰り返す
    ・完全に乾燥したら1000番の耐水ペーパーで磨く

下準備をすることで、塗装の仕上がりが大きく変わってきますので、確実に行いましょう。

塗装を行う

最後に塗装を行っていきます。

【塗装】

  • ・塗料用のカラーの缶スプレーを薄く吹き付ける
    ・乾燥したら再度吹き付ける(数回繰り返す)
    ・塗装が完璧に乾いたら1500番の耐水ペーパーで磨く
    ・滑らかになったらコーティング用のクリアカラーの缶スプレーを薄く吹き付ける
    ・乾燥したら再度吹き付ける(数回繰り返す)
    ・完璧に乾燥したら2000番の耐水ペーパーで磨く
    ・光沢が出てきたら完了

塗装の工程は、塗装と乾燥を繰り返し行い、そして耐水ペーパーで磨きます。
コツは塗装を薄く吹き付けることです。
薄く吹き付けることで、色つけやツヤだしなどの仕上がりがきれいにできます。

キャラバンを全塗装するときの注意点

ここからはキャラバンを全塗装するときの注意点を紹介します。

期間を確認する

全塗装する期間のところでも紹介しましたが、車を全塗装すると3週間〜1ヶ月はかかります。
キャラバンとなると車体も大きいので、より長い期間が必要となる可能性が高いです。

そのため、業者に依頼するときに事前に期間を確認しましょう。

代車やレンタカーなどの交通手段を確認する

業者によっては、代車やレンタカーをサービスとして貸し出ししているところもあります。

交通手段がない場合は、行き帰りの移動方法を確保する必要があるため、期間と合わせて業者に期間を確認するようにしましょう。

フルラッピングも検討する

車のボディカラーを変える方法は、全塗装の他にフルラッピングとよばれる方法もあります。
フルラッピングとは、専用のカラーラッピングを車のボディに貼り付けてボディカラーを変える方法です。

シールを貼り付けるだけなので車への負担が少なく、気に入らなければ元のカラーに戻すことも可能です。
しかし、費用は全塗装よりも高くなるため、手軽にできる方法とは言えません。

全塗装すると査定額が低くなる場合がある

一見車の塗装することは査定額と関係なさそうに見えますが、大きく関わってきます。

たとえば、元々その車にはないカラーを塗装していると、市場にはないカラーとなるため、大幅に査定額が低くなります。

そのため、全塗装する費用と売るときの費用を考慮することが大切です。

格安すぎる業者に注意する

格安業者は外装のみ塗装したり、マスキング処理で手抜きしたりとすることが多い傾向です。
また、下処理も不十分で、塗料が盛り上がったり、ムラができたりする可能性もあります。

さらに、提示金額には中塗りなどの費用が含まれていない場合があり、追加費用が発生することも。
そのため、格安塗装は安易に依頼せず、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

キャラバンを全塗装するメリットとデメリット

ここからは、キャラバンを全塗装するメリットとデメリットを紹介します。
メリットとデメリットを把握して、損しないようにしましょう。

全塗装のメリット

全塗装のメリットは以下の3つです。

経年劣化による車体の色合いを戻す

車は使用するたびに劣化していきます。
劣化スピードは使い方や状況、メンテナンスによって異なりますが、主な原因は空気中のホコリや砂、花粉、紫外線などです。

これらの原因は防ぎようがないため、経年劣化による車体の色合いを取り戻すのに手軽な方法と言えます。

好きな色にできる

車を何年も乗っていると、新鮮さがなくなり飽きてくる方もいると思います。
全塗装は、自分の好みの色に変えられる方法なので、新鮮さを味わったり気分を入れ替えたりするのにも効果的です。

色に飽きても買い替える必要がない

車を購入しても色に飽きてくることも少なくありません。
また、好きで買った車なのに好みが変わってくることもあるでしょう。

そんなときも全塗装なら、気軽にカラーを変えられ、今の自分好みの色にすることができます。

全塗装のデメリット

全塗装のデメリットは以下の2つです。

査定金額が低くなる場合がある

全塗装すると、塗装の耐久性の低下や車の価値などによって、査定金額が低くなる場合があります。
自分好みのカラーにすることで気分は上がりますが、査定額が下がる可能性があることは覚えておきましょう。

時間と費用がかかる

全塗装は多くの時間を必要とし、加えて費用も高額です。

費用を安く押さえようとすると品質に問題が発生することがあるため、時間と費用、品質のバランスを考慮して判断しましょう。

まとめ

本記事では、キャラバンを全塗装する費用相場や注意点、メリット、デメリットなどを紹介しました。

キャラバンを全塗装する費用相場は、約70万円前後です。
かかる費用は使用する塗料によっても変動するので、相場よりも安価に済ませることも可能でしょう。

そのほかの塗装方法や工程方法などにより、金額は増えてくることを覚えておきましょう。

また、業者によっても費用や塗装方法、工程方法などが変わってきます。
自分がどのくらいまでの全塗装をしてもらいたいかを決めてから判断することが大切です

一覧に戻る

PAGE TOP