ハイエースの空気圧はどれくらい?スタッドレスやインチアップをした場合についてもご紹介
唯一地面に接する部品であるタイヤは、適切な空気圧を保たなければ車の持つ性能を引き出すことができません。
ハイエースは、たくさんの荷物や人を乗せての移動が多いため、ほかの車と比べてタイヤへの負担が大きいと言えます。
そんなハイエースのタイヤには、一体どれくらいの空気圧を入れればいいのでしょうか。
本記事では、ハイエースの指定空気圧の情報についてや、インチアップした時にはどうすればいいのかについてご紹介します。
Contents
ハイエースの指定空気圧はどこで確認するの?
ハイエースの空気圧を確認する方法は、まずエアーゲージを使って直接計測するのが一般的です。
また、空気圧センサー(TPMS)が装備されていると、インパネに設置したモニターで常時空気圧を管理することができます。
しかし、実測値が基準値に適しているかどうかは、指定の空気圧を調べる必要があります。
指定空気圧は取扱説明書にも記載されていますが、タイヤの情報が記載されているページを探さなければいけません。
最もお手軽に指定の空気圧を知ることができるのが、運転席のドア開口部にあるステッカーを見る方法です。
ハイエースは運転席側ドアの開口部にあるステッカーに前後輪の指定空気圧が記載されているため、それに合わせて空気を補充すればいいのです。
ハイエースの指定空気圧
ハイエースの指定空気圧は、次の通りとなります。
スーパーGL(195/80R15 107/105LT)
・軽積載・・・F:320kPa(3.2kgf/cm2)R:300kPa(3.0kgf/cm2)
・定積載・・・F:325kPa(3.25kgf/cm2)R:350kPa(3.5kgf/cm2)
DX(195/80R15 107/105LT)
・軽積載・・・F:325kPa(3.25kgf/cm2)R:400kPa(4.0kgf/cm2)
・定積載・・・F:350kPa(3.5kgf/cm2)R:425kPa(4.25kgf/cm2)
ハイエースは積載スペースが多く車両重量に差が生まれるため、軽積載と定積載で指定空気圧が異なります。
また、より多くの荷物を乗せることを前提に開発されているハイエースバンの方が、空気圧が高めに設定されています。
ちなみハイエースの純正タイヤサイズは、
・195/80R15 107/105LT
・185/75R15 106/104L LT
の2種類があります。
インチアップした際はロードインデックスに注意
ドレスアップやカスタム目的でハイエースのタイヤをインチアップする方も多いのではないでしょうか。
ハイエースの場合、インチアップした際のタイヤサイズは一般的に次の通りとなります。
・16インチ・・・215/65R16
・17インチ・・・215/60R17
・18インチ・・・225/50R18
インチアップをするときは、ロードインデックス(最大負荷能力)に注意しなければいけません。
同じタイヤでもインチが大きくなると、ロードインデックスが下がることがあるため、そのまま装着すると、タイヤへの負担が増大する可能性があります。
ハイエースのタイヤをインチアップしたら空気圧を高めにする
ハイエースの純正タイヤはライトトラック規格(LT規格)であるため、通常のタイヤよりも強度があります。
そのため、ライトトラック規格以外のタイヤを装着するとなると、指定空気圧よりも高めにして強度を出す必要があります。
しかし、闇雲にタイヤの空気圧を上げればいいという訳でもありません。
タイヤの種類によって適切な空気圧がありますので、基準値を大幅に超えてしまうと、乗り心地や運動性能に悪影響を与えてしまいます。
そのため、もしインチアップやタイヤ交換を行うときは、タイヤを購入した販売店などでハイエースへ装着した際の適正空気圧はどれくらいなのかを相談するようにしましょう。
ハイエースのスタッドレスタイヤはどれくらいの空気圧がいい?
それではスタッドレスタイヤの場合は、どれくらいの空気圧がいいのでしょうか。
結論から言うと、タイヤサイズやロードインデックスが同じであれば、スタッドレスタイヤも同じ空気圧で問題ありません。
スタッドレスタイヤは雪上や氷上でも最大限のグリップが得られるように計算されています。
雪道と氷上の両方でバランス良くグリップさせるには、空気圧が高すぎても低すぎてもいけません。
とくに「サイプ」と呼ばれる表面の細かな溝は、ある程度の接地圧がなければ上手く機能しないようになっています。
そのため、スタッドレスタイヤを装着したときは、その車の指定空気圧に合わせてしまえば、空気圧が高すぎることも低すぎることもなく、スタッドレスタイヤを問題なく機能させられると言えるでしょう。
ハイエースのタイヤの空気圧が高いとどうなる?
もしタイヤの空気圧が高いと、次のようなことが起こります。
・燃費が向上する
・乗り心地が悪くなる
・寿命が悪くなる
燃費が向上する
空気圧が高いとタイヤの接地面積が小さくなるため、転がり抵抗が減り、結果的に燃費が向上します。
ハイエースはほかの車と比べて車両重量が重く燃費が悪いため、少しでも燃費を向上させたいと考えているオーナーは、空気圧を高めに設定していることも多いようです。
ただし、空気圧が高すぎるとデメリットも生じてしまうこともあるため、適度な加減が必要です。
乗り心地が悪くなる
空気圧が高いとタイヤ自体のしなりが減少するため、段差を乗り越えたときの衝撃を上手く吸収できなくなります。
適度に空気圧が高いとコーナーでのふらつきも抑えることができますが、高すぎると乗り心地が悪くなり、長時間の運転で大きなストレスを感じてしまうことがあります。
寿命が短くなる
タイヤの空気圧が高いと「面」で地面を捉えられなくなるため、偏摩耗が起こりやすくなります。
たとえばショルダー部分の摩耗は進んでいなくても、センター部分が摩耗していると、そのタイヤは寿命を迎えたということになります。
そうなるとタイヤの交換時期が大幅に早まるため、空気圧が高いと寿命が短くなると言えます。
ハイエースのタイヤの空気圧が低いとどうなる?
反対に、タイヤの空気圧が低いと、次のようなことが起こります。
・燃費が悪くなる
・バーストのリスクが上がる
・車体がふらつきやすくなる
燃費が悪くなる
空気圧が低いと、地面との接地面積が増えることに加え、タイヤ自体がたわみ過ぎて大きな抵抗が生まれてしまいます。
この状態のタイヤは転がり抵抗が非常に大きく、燃費に大きな悪影響を与えてしまいます。
バーストのリスクが上がる
タイヤのたわみが大きいまま走行を続けると、高速で回転した際にたわみが元に戻るのが追いつかず、ウェーブ状に変形し続けます。
するとタイヤが次第に熱を持ち、熱の影響でタイヤの構成部品が剥離を起こします。
これが高速回転中に起こると「バースト」となり、重大な事故に繋がる危険があります。
車体がふやつきやすくなる
タイヤ自体は空気圧によって支えられているため、空気圧が不足していると、タイヤの剛性も不足します。
その状態でコーナリングやブレーキを行うと、車体が大きくふらつき、運転中の不快感や、ハンドリング性能の低下なども起こります。
まとめ
ハイエースの指定空気圧は、運転席側のドア開口部のステッカーで調べることができます。
また、ハイエースの純正タイヤはライトトラック規格であるため、もともと強度が高く作られています。
そのため、もしインチアップや乗用車用のタイヤの装着を検討しているのであれば、タイヤの販売店に適正空気圧を相談する必要があります。
今回ご紹介したように、空気圧は高すぎても低すぎても走行に悪影響を与えてしまいますので、装着するタイヤはどれくらいの空気圧が適しているのかをしっかり見極めるようにしましょう。