ハイエースの構造変更とは?維持費用や手続きの流れについてご紹介!

トヨタの人気車種 ハイエースは広い室内が魅力で仕事やレジャーなどの場面で幅広く活躍してくれる車です。
ハイエースは一般的には乗用車ではなく貨物車として登録されていますが、構造変更を行い乗用登録を行うことができます。
ハイエースの構造変更とはどんなものか、構造変更を個人で行う際の流れなどについて詳しく解説していきます。

ハイエース 構造変更とは?

車検証(自動車検査証)に商用で登録したバンモデルの車を販売業者によっては乗用で登録することがあります。その際に行われるのが構造変更と呼ばれるものですが、ハイエースではどのような変更を行うのか解説していきます。

現時点で販売されているバンモデルのハイエースの上級グレードであるスーパーGLでは2列目に3人掛けシートを採用しており、内装にもこだわっているのが特徴です。
ファミリーカーとしても人気があり、前列に2名、2列目に3名の乗車が可能です。

しかし家族だけでなく親戚など大人数が乗車する場合、全員を乗せることができなくなってしまいます。
そこで3列目にシートを追加することで乗車定員を増やすことが可能です。乗車定員を増やす際、車検証(自動車検査証)を商用から乗用に構造変更を行い、販売している販売店も存在します。

構造変更を取り扱っている販売店から新車のハイエースを購入して構造変更を行う場合は別途費用が発生し、3列目のシートを装着する際は約50万円から60万円ほどかかり、オリジナルシートの場合には100万円前後の費用がかかる場合もあります。

構造変更が必要な条件とは?

車の改造などにより乗車定員や形状・重量などが変更になった場合、構造変更が必要です。構造変更をせずに車に乗り続けてしまうと違法になってしまいます。
また構造変更の手続きを行った時点で車検の残り期間が無効になるので注意しましょう。

構造変更が必要な条件

構造変更が必要となる条件はいくつかあります。

条件 説明
1.外寸 外寸に大幅な変更があった場合に構造変更が必要です。車の高さ・長さが4cm以上、幅2cm以上が変更となる改造が対象となります。
2.乗車定員 乗車定員が変更になる場合、構造変更が必要です。先程のハイエースの構造変更で紹介したように乗車定員が変わる場合に対象となります。
3.総排気量・原動機 総排気量や原動機に変更がある場合に構造変更が必要です。エンジンを載せ換えた時などが対象です。
4.形状 形状に変更がある場合にも構造変更が必要です。

このような場合に構造変更の手続きが必要になります。
手続きをしないと違法になってしまいますので必ず構造変更の手続きを行いましょう。

記載変更で済む場合もある

構造変更の手続きは公道を安全に走行することができるか、車内のパーツに大きな影響がでていないかなどの確証を得るために必要です。

しかし些細な改造である場合、記載変更で済む場合があり、記載変更の場合は車検の残り期間が有効になります。
構造変更では車検の残り期間がどれだけ長くても車検切れの状態になってしまいます。

乗用登録をしたハイエースの税金や車検は?

商用登録をしたハイエースの場合、車検頻度は新車の場合2年・継続検査は1年です。
しかし乗用登録をしたハイエースの場合は、新車購入の際に構造変更した際も含め車検頻度は3年・継続検査は2年(一般的な乗用車と同じ車検頻度)です。

車検頻度だけで見ると、乗用登録を行った場合の方がメリットがあるように思いますが自動車税は商用登録してある方が安くなります。

標準ボディの4ナンバーで2Lガソリンのハイエースで商用登録の場合の自動車税は年間16,000円です。
これが乗用登録した場合になると、総排気量で課税されるため年間36,000円になります。乗車定員を増やして構造変更を行い乗用登録を行うと車検頻度が少なくなりますが自動車税は高くなってしまうということを覚えておくと良いです。

構造変更を個人で行うときの流れ

構造変更を個人で行いたい場合にはどこで行うのかや構造変更の手続きの流れ、必要なものがいくつかあるのでご紹介していきます。

手続きの場所、準備するもの

構造変更の手続きを行う場所は普通車の場合は管轄の運輸支局、軽自動車の場合は管轄の軽自動車検査協会です。
改造した部品の車検対応証明書を事前に準備しておくと、手続きがスムーズになります。
普通車の構造変更手続きを行う場合に準備するものは下記の通りです。
・車検証
・点検整備記録簿
・自動車検査票
・車税証明書
・自賠責保険の証明書
・自動車重量税納付書
・印鑑
・所有者の委任状
・使用者の委任状
・手数料納付書
これらを用意しておきましょう。

手続きの流れ、所要時間は?

構造変更の手続きは基本的に2段階あります。
まずは書類審査があり、大抵の場合1週間から10日ほどかかります。
書類審査は一般的な車検に比べて非常に厳しい審査になりますので必要な項目を詳しく記入していきましょう。

書類審査を通過すると、書類審査後に交付される改造自動車等審査結果通知書と実車検査に必要な書類を用意して実車検査を受けます。

実車検査では車検と同様に予約が必要です。予約した日時に検査を受ける車を持ち込み実車検査を行います。問題なく検査を通過すると新しい車検証が交付されます。

ハイエース 構造変更する際の注意点

ハイエースの構造変更を行った場合の注意点を、ハイエースの構造変更の目的とメリットの2点から考えていきます。

構造変更の目的

ハイエースの構造変更の目的として多いのが座席シートを増やしたり減らしたりすることによって起きる乗車定員の変更です。
キャンプなどでハイエースを利用したいと考えた場合にベッドキットを取り付けたり食事スペースを設けたりするために座席シートを外すと乗車定員が減ります。

その際に構造変更をせずに車検の時にだけシートを戻したりすることは厳密には違法になるので注意が必要です。
改造を合法的に行うためにも構造変更の手続きを行うことは大事なことです。

構造変更のメリット

ハイエースの構造変更を行うことによるメリットの1つとしてナンバーの変更があります。1ナンバーのハイエースの場合、区分が大型貨物になってしまい高速料金が大型車になりETC割引が適用されません。

しかしこの1ナンバーのハイエースを3ナンバーに構造変更を行うと高速料金は乗用車扱いになります。

この他にもメリットとなることがいくつかありますが、注意しなければいけない点があります。
それは、ハイエースの福祉車両やキャンピングカーに分類されるものです。
ハイエースを高齢者施設などで使用する際に車椅子用のリフト付きの車両などが福祉車両になります。

このハイエースの福祉車両とキャンピングカーはどちらも8ナンバーになります。8ナンバーの注意点は任意保険に加入できない場合が多いということです。
しっかり車検を通った8ナンバーのハイエースであっても任意保険には加入できないケースがあります。
車検証に(改)の文字が入っていても任意保険の加入を断られてしまうことがあります。

まとめ

今回はハイエースの構造変更についてご紹介してきました。
ハイエースにはたくさんの使用用途があり、とても人気の車種です。
ハイエースの良さをより引き出すために合法的な改造を行い構造変更を行うことも検討してみてはいかがでしょうか。
そして構造変更を行った際は必ず構造変更の手続きを行いましょう。

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