プロボックスの維持費は安い?年間にかかる費用や軽自動車との比較も紹介

仕事用のイメージが強いプロボックスですが、実は維持費が安く、長く乗れる車として自家用にも人気です。
しかし「実際の維持費はどのくらい?」「軽自動車より高くつくのでは?」と悩む方も多いはずです。
本記事では、プロボックスの年間維持費の内訳や軽自動車との比較、コストを抑える方法を解説します。
購入前に気になるお金をしっかり押さえたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
プロボックスの1年間の維持費と内訳
さっそく本題であるプロボックスの1年間の維持費を紹介していきます。
プロボックスには、小型貨物車にあたる4ナンバーと、普通自動車にあたる5ナンバーがあり、それぞれ維持費が異なります。
自動車税
自動車税は、毎年4月1日時点で車を所有する方にかかる税金で、車の総排気量やナンバー、最大積載量によって納める金額が異なってきます。
プロボックスの場合は、4ナンバーは小型貨物車に該当するため、総排気量と最大積載量によって金額が決まり、5ナンバーは総排気量のみで判断されます。
プロボックスの自動車税は以下の表の通りです。
4ナンバー | 14,300円 |
5ナンバー | 30,500円 |
4ナンバーの場合は、最大積載量が1トン以下に該当するため、8,000円が必要です。
さらに、総排気量が1L超〜1.5L以下にも該当するので、6,300円が加算され、合計で14,300円を納める必要があります。
5ナンバーの場合は、普通車にあたるため、総排気量1L超〜1.5L以下の30,500円となります。
車検費用
車検費用には、整備費用と法定費用の2種類があります。
2つの内の法定費用は、自動車重量税や自賠責保険などが含まれます。
整備費用
整備費用は、車検を依頼する業者に支払う費用で、点検や整備、代行手数料などが含まれます。
金額に関しては、依頼する業者や整備内容によって異なるため、一概にいくらとは言えませんが、プロボックスであれば20,000〜45,000円程度が相場です。
また、不備が見つかった場合は部品の交換が必要になったり修理が必要になったりするため、別途費用がかかります。
その場合は、箇所にもよりますが、20,000〜30,000円程度は必要になることを覚えておきましょう。
自動車重量税
自動車重量税は、その名の通り車の重量に合わせてかかる税金です。
また、使用目的や年式によっても納める金額が変わってきます。
プロボックスの場合は、以下の表の通りです。
該当総重量 | 税額 | |
4ナンバー | 〜2トン以下 | 6,600円 |
5ナンバー | 〜1.5トン以下 | 12,300円(1年) |
※参考:国土交通省「自動車重量税について」
4ナンバーは、2トン以下に該当するため、6,600円の税額となります。
5ナンバーは、1.5トン以下に該当するので12,300円が必要です。
なお、13年もしくは18年を超える車両の場合は、上記の金額よりも値段が上がるため注意が必要です。
自賠責保険
自賠責保険は、車を所有する方が必ず加入しなければならない自動車保険です。
車の種類によっても保険料が異なり、プロボックスの場合は、小型貨物車にあたる4ナンバーもしくは、普通自動車にあたる5ナンバーのどちらかの保険料を支払う必要があります。
具体的な金額は以下の通りです。
契約期間 | 4ナンバー | 5ナンバー |
12ヶ月 | 12,850円 | 11,500円 |
24ヶ月 | 20,340円 | 17,650円 |
※参考:「自動車損害賠償責任保険基準料率」損害保険料率算出機構
※沖縄県や離島は金額が異なります。
印紙代
印紙代は、車検の際に行う手続きの手数料です。
こちらも車の種類によって異なりますが、プロボックスの場合は4ナンバー5ナンバーともに小型自動車に該当するため、2,200円を納める必要があります。
任意保険
任意保険は、自賠責保険だけでは補えない範囲の事故やケガを補償するために、任意で加入する自動車保険です。
金額は、加入する保険会社や補償内容によって変わってきます。
損害保険料率算出機構の「2023年度 自動車保険の概況」によると、2022年度に契約された小型自家用乗用車の年間保険料の平均額は54,806円でした。
そのため、プロボックスの場合も55,000円程度はかかることが予想されます。
燃料費
燃料費に関しては使用状況によって異なるため、2つのパターンをシミュレーションして紹介します。
年間にかかる燃料費 | ||
エンジン | ガソリン車 | ハイブリッド車 |
年間5,000kmの場合 | 1.3L:52,557円
1.5L:47,194〜58,544円 |
33,273円 |
年間10,000kmの場合 | 1.3L:105,114円
1.5L:94,388〜117,089円 |
66,547円 |
※JC08モードの燃費消費率で計算
ガソリン代は、資源エネルギー庁による調査結果を参考にしています。
令和6年3月30日時点の全国のガソリン平均価格は185円となっていますので、こちらで計算してみると上記の表の金額となります。
カタログの燃費性能を参考にしていますので、実際には記載している金額よりも高くなることが予想されますが、最低でもこちらの燃料費がかかってくるでしょう。
メンテナンス費用
メンテナンス費用は、消耗部品の交換や洗車にかかる費用などが含まれます。
消耗部品の種類とおよその金額は以下の通りです。
- エンジンオイル:3,500円程度
- タイヤ(4本交換する場合):15,000〜50,000円程度
- ワイパーブレード・ゴム:2,500円〜3,000円程度
- オイルフィルター:1,000円~2,500円
- バッテリー:6,000円〜40,000円程度
洗車費用に関しては、自分で行うか洗車機を使用するかによって値段が異なります。
洗車機を使用する場合は、1回500〜1,500円程度で利用でき、1年間で6,000〜18,000円となります。
そのほかにかかる費用
プロボックスの維持費には、高速代や駐車場代、場合によっては修理代などが必要です。
これらは使用状況によって異なるため、いくら必要なのかが把握できませんので、あらかじめ計算して確認しておくことをおすすめします。
プロボックスの1年間の総額費用
ここまで、プロボックスの維持費の内訳を紹介してきましたが、1年で計算すると総額は以下のようになります。
4ナンバー | 5ナンバー | |
自動車税 | 14,300円 | 30,500円 |
車検費用
(車検費用+重量税+自賠責保険+印紙代) |
12,850円 | 11,500円 |
任意保険 | 55,000円程度 | 55,000円程度 |
燃料費
(年間10,000kmの場合) |
95,784円
※ガソリン車とハイブリッド車の平均値 |
95,784円
※ガソリン車とハイブリッド車の平均値 |
合計 | 177,934円 | 192,784円 |
上記のように、4ナンバーのプロボックスの方が1年間の維持費が安くなります。
ただし、こちらはおよその金額となるため、メンテナンス費や、駐車場代などを含めて計算することが大切です。
プロボックスと軽自動車との維持費を比較
4ナンバーに該当するプロボックスを検討する方の中には、軽自動車と比較する方も多いと思います。
軽自動車とプロボックスの維持費を比較すると以下のようになります。
プロボックス(4ナンバー) | 軽自動車 | |
自動車税 | 14,300円 | 10,800円 |
車検費用
(車検費用+重量税+自賠責保険+印紙代) |
12,850円 | 16,940円 |
任意保険 | 55,000円程度 | 50,000円程度 |
燃料費
(年間10,000kmの場合) |
95,784円
※ガソリン車とハイブリッド車の平均値 |
92,500円
※燃費20km/Lで計算 |
合計 | 177,934円 | 170,240円 |
4ナンバーのプロボックスと軽自動車の維持費を比較すると、やはり軽自動車の方が安いことがわかります。
とはいえ7,000円程度の差額のため、使用するシーンによってはプロボックスを選ぶ方がメリットが大きくなるでしょう。
プロボックスの維持費を抑えるコツ
プロボックスは維持費が比較的安い車に分類されますが、工夫次第ではさらに費用を抑えられます。
以下に5つの方法を紹介しますので、参考にしてください。
燃費を良くする運転を行う
車の燃費は、運転技術によっても異なってきます。
たとえば、以下の運転を心がけると燃費の向上が期待できます。
- 車間距離をしっかりとる
- 急発進急ブレーキをやめる
- アイドリング時間は短くする
- エンジンブレーキを使って減速する
- エアコンの温度を上げすぎたり下げすぎたりしない
- タイヤの空気圧を定期的にチェックする
- 必要のない重い荷物は降ろしておく
これらの工夫を心がければ、維持費を大幅に下げられるでしょう。
車検費用を抑えるため複数の業者で見積もりを取る
車検のところでも紹介しましたが、車検費用は依頼する業者によって異なってきます。
お世話になっている業者がいれば別ですが、そうでない場合は1つに絞らず複数の業者から見積もりを取れば、安い価格で実施してくれるところも見つかりやすくなります。
ただし、安すぎる業者は点検や整備が適切でなかったり、請求が見積もりと違ったりする場合もありますので、口コミなどを参考にしながら選択は慎重に行いましょう。
不要な保険を解約する
任意保険は豊富な補償があり、場合によっては不必要な保険もあります。
たとえば、「搭乗者傷害保険」「車両保険」の特約がついている場合、「人身傷害補償保険」に加入すると重複してしまう内容があるため損してしまいます。
また、年齢や年式によっても損する場合もあるため、定期的に見直すことをおすすめします。
定期的なメンテナンスを行う
プロボックスの維持費を抑えるためには、定期的なメンテナンスも必要です。
たとえば、タイヤの空気圧は燃費に大きく関係するため、定期的なチェックを行えば燃料費を削減できます。
また、車が汚れた際の洗車も行っていれば、リセールバリューも期待できます。
駐車場代に気をつける
いつも使用している駐車場や、外出した際に使用する駐車場代にも注意が必要です。
駅前や大通り近くにある駐車場は、比較的高くなりやすい傾向です。
1本道を外れるだけでも安くなる駐車場もありますので、検索する際は広範囲な場所を探してみることをおすすめします。
維持費以外のプロボックスの魅力
プロボックスの魅力は維持費の安さだけではありません。
ここでは、特に注目したい3つのポイントをご紹介します。
大量の荷物を積み込める荷室
プロボックスは商用車として設計されているため、荷室が広く、積載能力に優れています。
後部座席を倒せばフラットなスペースが生まれ、大きな荷物や長い荷物も楽に収納可能です。
仕事用としてはもちろん、アウトドアや車中泊の際にも活躍します。
優れた走行性能と安全性能
プロボックスは、商用車らしい安定した走行性能が魅力です。
1.5Lエンジンやハイブリッド車から選択でき、高速道路や長距離移動でもストレスの少ない運転が可能です。
また、トヨタの「セーフティセンス」を標準装備しており、衝突回避支援や車線逸脱警報など、安全性も確保されています。
荷物を積んだ状態でも安定したハンドリングを維持できるのも大きな強みです。
手に入れやすい価格帯
プロボックスは、新車で1,529,000円〜2,052,000円と、コストパフォーマンスに優れた価格設定になっています。
特に中古市場では、状態の良い個体を比較的安価で購入できるため、予算を抑えつつ実用的な車を手に入れたい方に最適です。
まとめ
本記事では、プロボックスの維持費とその内訳、軽自動車との比較やプロボックスの維持費を抑えるコツを紹介しました。
プロボックスは維持費が比較的安く、燃費の良い運転や車検費用の見直しなどの工夫で、さらにコストを抑えることが可能です。
また、積載性や耐久性に優れ、ビジネス用途はもちろん、個人利用でも便利に使える魅力的な車です。
価格帯も手頃で、維持費と実用性のバランスを考えるなら、プロボックスは非常におすすめの1台といえるでしょう。